トレーニング成果を引き出す “睡眠力”を高めよう

良質な睡眠でコンディションを整えパフォーマンスアップを!

より速く、より長く、より楽しくランニングを継続するためには、休養も大切。毎日の睡眠で効果的なリカバリーができると、翌日の良い走りや仕事など日常生活の活力につながります。…と、分かってはいるけれど、練習時間の確保もあり、なかなか理想の睡眠がとれていないランナーの皆さん。「もっと寝たいなぁ」「スッキリ起きたいなぁ」と思っていませんか? 良い睡眠を得るためのヒントを、日本睡眠学会所属のドクターで、ご自身もランナーの坪田聡先生にお聞きしました。

坪田聡先生

トレーニング・栄養・休養の
良いバランスが競技力を高めます。

01

良い睡眠とは、時間よりも質

02

心と身体をリラックスさせて入眠へ

03

サプリメントは「L-テアニン」入りがおすすめ

自己ベスト更新者は「睡眠の質」を意識!

person waking up

睡眠は、日中の活動による疲労状態から脳と身体を回復させるものです。日々運動を継続しているランナーは、運動をしていない人よりも活動量が大きく、それだけ疲労も蓄積されますから、より良い睡眠が必要です。

「良い睡眠」とは、シンプルに言えば「ぐっすり眠れた」という実感でしょう。布団に入ってすぐ寝つけて、夜中に2回以上起きることがなく、目覚めたときにスッキリした気持ちで満足感がある。「ノンレム睡眠」「レム睡眠」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、睡眠にはこの2つを繰り返すリズムがあり、ランニングウォッチで睡眠ログを取れば、「良い睡眠」のときのリズムが美しい曲線グラフを描いているということも確認できます。

逆に、それなりの時間を眠ったけれど、なんだかスッキリしないなぁという寝起きのときは、「良い睡眠」がとれたとは言えません。つまり、良い睡眠とは時間よりも「質」なのです。

運動能力と意欲の向上を促す「良質な睡眠」

睡眠の質を決める一つの大きなポイントは、寝ついてからの最初の3時間にあります。この時間に現れる深いノンレム睡眠(=脳の眠り)のときに成長ホルモンが多く分泌され、日中に痛んだ細胞のメンテナンスをしてくれるからです。成長ホルモンは子供の成長を促すことで知られていますが、筋肉や骨を強くすることに欠かせないもので、中高年にとっても重要なホルモン。眠りが浅いと分泌量が少なくなり、ランナーの身体の回復にはとても足りませんから、就寝後、最初の3時間にしっかり眠れることが肝心です。

トップアスリートの世界では、かつて栄養指導はあるものの睡眠指導などというものはなく、それが実践されるようになったのはここ10年ほどでしょうか。良質な睡眠がいかに身体のリカバリーの土台となって競技力を高めることに貢献するか、いくつもの研究成果も発表されています。

一般のランナーにもその意識は広まりつつあり、最近のRUNNETのアンケート調査(後述)では、睡眠に関するサブ3ランナーの回答から

◎「睡眠の質を高めたいと思う」 83.2%
◎「自己ベスト更新のレース前日、睡眠を意識していた」 59.8%
◎「睡眠の質にこだわっている」 45.1%

という結果が確認できました。

快眠につながる“ランナー的生活”、5つのポイント

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私が外来診療やコーチングで行っている、生活習慣や寝室環境の整え方をご紹介します。

1.夜の過ごし方

● 眠る1~2時間前に入浴する

 ※体温が下がるときに私たちは眠気を感じます。ですので、風呂から上がって汗が引いた頃に布団へ入るのがベストタイミング。

● 眠る1時間前は、明るい光や画面を見ない

● お酒は眠る3時間前まで

 ※男性の場合。日本酒1合またはビール500mlが夜3時間ぐらいで分解されるため。女性や高齢者はこの半分の量で。

● 寝室を室温16~26度、湿度50%前後にする

2.眠る直前の習慣

● 入眠儀式(スリープセレモニー)

 ※眠りへのスイッチになる習慣。歯磨きやトイレの順番、音楽を聴く、15分だけ読書する、ソックスをはく…なんでも構いませんので、ルーティンを決めます。これがあると、レースのための遠征先などでも眠りにつきやすくなります。

3.起床

● 休日でも平日+2時間以内に起きる

● 布団を出たら、すぐに太陽の光を浴びる

4.日中の過ごし方

● 昼寝をするなら午後3時までに20分

● 昼寝の前にカフェインをとっておくと、昼寝後のスタートダッシュが良くなる

 ※カフェインが体内に吸収されるのは、飲んでから約30分後。昼寝前に飲んでおくと、目覚めたタイミングでカフェイン効果が現れスッキリします。

5.夕方~夜

● 夕方に、軽い運動をする

 ※夕方から夜に少しジョギングをして体温を上げておくと、その後体温は下がってきて入眠しやすい状態に。

● 夕食は、眠る時刻の3時間前までに終える

● カフェインは、夕食後とらない

注目したいアミノ酸の一種、「L-テアニン」

カフェインについて触れましたが、ご存じの通り、コーヒーだけではなくお茶にもカフェインは含まれています。さらに、お茶には睡眠の質を向上させる成分「L-テアニン」も。これは緑茶のうまみに関与する成分で、紅茶やウーロン茶など茶樹の葉から作られるお茶すべてと、一部の植物にだけ含まれる特殊なアミノ酸です。テアニンという名前はTeaからの由来になります。

お茶には、中枢神経を刺激して興奮させるカフェインが含まれていますが、このL-テアニンも入っているので、結果的にお茶のカフェインの働きは(コーヒーに比べて)マイルドになっています。とは言え、ゼロになるわけではないですし、カフェインの摂取は夕食以降やめておきましょう。質の良い眠りを得るためにL-テアニンを摂るならば、お茶ではなく、サプリメントを飲むのが良いと思います。

坪田 聡(つぼた さとる)

1963年生まれ。日本医師会・日本睡眠学会所属、雨晴クリニック(富山県)副院長。専門の整形外科診療のほか、2006年より睡眠コーチングを始め、睡眠の質を向上させるための指導や普及に努める。自身もランナーで月間走行距離100~150km。ランナーズマイスター中級資格取得。

「ランナーと睡眠」のアンケート結果から

2021年3月、RUNNETで実施した「睡眠」に関するアンケートに、3,253名のランナーから回答をいただきました。一部をご紹介します。

Q 大会やレース前の平均的な睡眠時間は?

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全体・サブ3ランナーともに、平日の睡眠時間は「5時間以上6時間未満」35%前後、「6時間以上7時間未満」40%前後と、グループ別でも大差ない結果でしたが、大会やレース前になると、サブ3ランナーのほうでは「5時間以上6時間未満」が約15%減り、その分「6時間以上7時間未満」「7時間以上8時間未満」の割合が増えていました。レース本番に向けて睡眠時間を長めに取り、体調を整えている様子が見受けられます。

Q 質の高い睡眠をとるために工夫していることはありますか?(複数回答可)

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回答者全体とサブ3ランナーのグループを比較すると、質の高い睡眠をとるための工夫として「サプリメントを摂取する」割合に違いがありました。

睡眠の質を向上させるといわれている「L-テアニン」が入っているサプリメントを、上手に活用するランナーも増えてきているようです。

研究データ

L-テアニンの睡眠に対する効果データ

「L-テアニン」はお茶のうまみ成分で、アミノ酸の一種です。「睡眠の質の向上」といった日々のパフォーマンス発揮を助けるポテンシャルがあることが研究によって明らかになってきました。L-テアニンには睡眠の質を向上(起床時の疲労感や眠気を軽減)する機能が報告されています。

※研究結果によると下のグラフのように、L-テアニンの摂取により、起床時の疲労感の回復が見られました。

起床時の疲労回復感

■ L-テアニン200mgまたはプラセボを6日間、就寝1時間前に摂取。​

■ 小関ら:日本生理人類学会誌、9 (4), 143-150, 2004

■ 研究レビューの対象となった論文のうち、代表的な1報を事例として掲示しています。​

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睡眠の質を向上するL-テアニン配合

エキストラアミノアシッド テアニン

睡眠の質を向上(起床時の疲労感や眠気を軽減)する機能が報告されている成分「L-テアニン」を、サプリメントの 1 日目安量当たり 200mg 配合した機能性表示食品です。1日6粒で簡単に摂取目安量200㎎が摂取できます。

L-テアニン以外にも休息時に取りたいアミノ酸(アルギニン・オルニチン・リジン)、ビタミン B6 、 亜鉛、マグネシウム、セレン、ハーブ(カンカ)や、グリコーゲンなどの多種多様な栄養成分をバランスよく配合したサプリメントです。

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ボトルタイプ

内容量:180粒(1カ月分)

<機能性表示食品>

届出表示:本品にはL-テアニンが含まれます。L-テアニンには、睡眠の質を向上 (起床時の疲労感や眠気を軽減)する機能が報告されています。

● 本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。

● 本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。

● 食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

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