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エクササイズ

腸を動かしてすっきりお通じに。これだけ?かんたん!腸もみ健康法のすすめ

2017.05.01

お通じを整えようと食の改善をしても、腸が動かなければ便はおなかの中に留まったままになってしまいます。「すっきりお通じ」のためには腸を動かすことも大切。そこでおなかの上から腸をもんで刺激を与える「腸もみ健康法」を実践しましょう。

運動が苦手な方でもできる簡単なエクササイズです。その方法と効果を慶応義塾大学大学院教授・渡辺光博さんに教えていただきました。

やってみよう!腸もみ健康法

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おなかの上から腸をもんで外からの刺激を与えることで、腸の中にたまった便を移動させ、お通じがすっきりするよう促すマッサージが「腸もみ」です。とくに腸の中でも便がたまりやすいのはS状結腸と呼ばれる結腸の末端から直腸のあたり。おへその左下の脇腹のあたりを特に意識しながら腸をもみほぐすのがポイントです。

ウォーミングアップ(左右5~10回目安)

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①仰向けに寝て鼻からゆっくり息を吸い、おへその下に空気をためるイメージでおなかを膨らませる。空気を全て出し切るように口からゆっくりと息を吐く。

②腰の下に丸めたバスタオルを当てる。片方の膝を曲げ、手でゆっくりと胸に引きつけて抱え10秒キープする。

③両手を開いて手のひらを地面につけ体を支え、片膝を曲げて外側に倒す。膝は地面から少し浮かせ5秒キープ。

大腸のもみほぐし(左右5~10回目安)

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①両膝を立てて寝転がり、立てた左脚に右脚をかける。

②そのまま両脚を右側に倒し、左脇腹が上になるように寝る。

③ゆっくりとした呼吸に合わせ、左手の親指とその他の4本指とで左脇腹一帯を押しもみする。

小腸のもみほぐし(10回目安)

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①両手の指先でおなかを時計回りにさする(1分間)。

②へそから指3本分上にアーチ型にした両手の指の腹を当て、小さい円を描くようにクルクルと時計まわりにもむ。

③最後におへその回りを6等分にした6点(④参照)を時計回りに、それぞれもみほぐしていく。

~時間がないときは~

「トイレに入ったときに、左わき腹や腸をもみほぐして。これなら時間がなくても生活に取り入れやすいと思います。」(渡辺教授)

~腸もみ体操の注意点~

・腸は夜動きやすいため、おすすめはお風呂上がりや寝る前。食後すぐは避けましょう。
・力を入れすぎず「イタ気持ちいい」くらいの力で刺激しましょう。
・通院中の人、腹部の病気や腸の炎症を患ったことのある人、糖尿病治療のためにインスリン注射を打っている人、妊娠中・産後半年以内の人、生理中の人は行わないようにしましょう。

便とともに古い胆汁酸も出そう

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便の中には胆汁酸という物質が含まれています。

「胆汁酸は肝臓でコレステロールをもとに作られ胆のうに蓄えられます。食べ物が胃から十二指腸へ送られるときに胆汁酸が腸へ分泌されます。そして、腸の中で脂肪を包み込んで腸の壁に脂肪が吸着するのを防ぎ、食べ物をスムーズに流れるようにします。

ちょうど水道の配管が詰まらないように洗剤で洗うのと同じ。例えるなら"腸管の石けん"です」(渡辺さん)

また胆汁酸は腸内環境とも深い関係が。悪玉菌が多い腸内環境では古い胆汁酸も増えてしまうそう。この古い胆汁酸をお通じでともに出すことも大切です。

おなかをすっきりさせて、健康を保とう!

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お通じがすっきりすると、肝臓でまた新しい胆汁酸を作るという循環がスムーズになります。大切なのは2つのアプローチです。

①外からの刺激「腸もみ健康法」ですっきりお通じ。
②普段の食事に野菜や果物等を加えて、バランスの良い食事を心がける。

この両方を日々の生活に取り入れ、おなかの健康を保ちましょう。

慶応義塾大学教授 渡辺 光博

この記事の監修者

慶応義塾大学教授
渡辺 光博

政策・メディア研究科兼環境情報学部兼医学部内科学講座兼先端生命科学研究所ヘルスサイエンス・ラボ代表。専門分野はヘルスサイエンス、アンチエイジング、代謝疾患、栄養医学、予防医学。著書に『あなたの健康寿命はもっとのばせる! 』(日本文芸社)など多数。

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