ツボパワーで、体の中からキレイに!自分でできるツボ押しポイント
お通じが不規則でなんとなくおなかが重い、おまけに肌も荒れてきた......。そんな経験はありませんか?ちょっとした体の不調を感じたとき、誰でもすぐに試せるのがツボ刺激です。鍼灸マッサージ師の横山由美子さんに、おなかに関係するツボとその押し方を教えてもらいました。
ツボ押しで内臓機能をアップ
ツボとは、東洋医学で経験的に体系づけられた体を治す反応点。経絡と呼ばれる気が流れるライン上に点在しています。
「12の経絡を線路にたとえると、365個のツボは駅のようなものといえます。昔から、症状に関連する内臓の経絡・ツボを選んで刺激し、体の不調を治すのに使われてきました」(横山さん)
おなかに関係するツボは全身に存在しています。ツボを押すことで内臓機能を高め、体の中からきれいになりましょう。
おなかの健康に役立つツボ
◎合谷(ごうこく)
《場所》
人さし指と親指の骨が合流するところからやや人さし指よりにあるくぼみ。
《作用》
大腸の調整作用、便秘、痛みを軽減する。美肌効果。
◎太衝(たいしょう)
《場所》
足の親指と人さし指の骨が交わる手前のくぼみ。
《作用》
ゲップやおなかのガス改善、全身のめぐりをよくする。下半身のむくみ、目の疲れ、のぼせなどを軽減する。
骨と骨の合流点にあるくぼみ。
◎足三里(あしさんり)
《場所》
膝の下にある外側のくぼみから指をそろえて3本分当てたところ。(※膝を曲げると探しやすい)
《作用》
腹痛、胃の調整、疲労回復、むくみ。
◎中脘(ちゅうかん)
《場所》
おへそとみぞおちを結ぶ縦線の、ちょうど中間のあたりに位置するツボ。へそから指を4本そろえて当てたところ。
《作用》
消化機能アップ、胃腸の調整、おなか全体の張り、胃のつかえ。
◎天枢(てんすう)
《場所》
大腸の調整作用、慢性的な便秘。(大腸に直接働きかけるので即効性がある)
《作用》
消化機能アップ、胃腸の調整、おなか全体の張り、胃のつかえ。
◎大巨(だいこ)
《場所》
おへそから指2~3本分外側に離れ、さらに指2~3本分下がったところで天枢と同じ縦並びにある。(便秘気味の場合はここを押すと張り感があり痛みを感じる)
《作用》
大腸の調整作用、慢性的な便秘。(大腸に直接働きかけるので即効性がある)
お通じをよくするためのツボケア
おなかの働きを良くする手足のツボを使って緊張をほぐします。
合谷→太衝→足三里
の順で、それぞれ2セットずつ押しましょう。
手や足にあるツボは、親指で場所を確認しながらゆっくりと圧を加えて3~5秒押します。「跡が残るほど強くなく、ジーンと気持ちよく奥に響く程度を目安にしてください。これをやっておくと、ツボ腹式呼吸がスムーズになります」(横山さん)
おなかのツボ腹式呼吸
おなかのツボを押すときは、人さし指と中指をそろえてツボに当て、もう片方の手のひらを広げて皮膚をぴたっと包み込むように重ねます。
初めは手の重みだけで軽く押し、息を吸いながらおなかを膨らませる腹式呼吸を行います。息を吸いきっておなかの膨らみがピークになったところでキープし、重ねた手で2~3秒軽く抵抗を加えながら押します。
中脘→天枢(左右それぞれ順番に)→大巨(それぞれ順番に)
の順で、それぞれ2セットずつ押してみましょう。
腹式呼吸は全部で10回が目安。
おなかが膨らみきったタイミングでツボを押すと腹圧が高まり、内臓に付いている深部のリンパの働きが良くなります。老廃物や脂肪の代謝がアップし、下半身のリンパの吸収を早め、足腰のだるさやむくみも改善します。
「おなかの流れが良くなると顔もトーンアップ。全身の気のめぐりも良く、体がすっきり軽くなります」(横山さん)
入浴後、寝る前などにリラックスしながら行うのがおすすめです!
ツボ押しとともに温め・ストレッチも
内臓が冷えていると、動きが鈍くなり、お通じも悪くなりがちです。「ツボ押しとともに、温めたタオルや温熱シートなどを利用しておなかを温めるのも大切です」(横山さん)
おなかまわりの筋肉(腸腰筋)は縮みやすい特徴があり、運動不足や股関節を屈曲した座ったままの姿勢が多い生活習慣で次第に硬くなってきます。日ごろから、この筋肉をしっかり伸び縮みさせる歩き方を心がけ、腸腰筋を伸ばすストレッチなどを行うと、お通じにもよい影響が期待できます。
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