BifiXヨーグルトマガジン人生100年時代を腸から。からだが喜ぶこといっぱいのウェブマガジン BifiXヨーグルトマガジン人生100年時代を腸から。からだが喜ぶこといっぱいのウェブマガジン
生活のヒント

生理前は便秘になりやすい!?生理とおなかの不調の関係性を解説!

2017.07.26

生理前や生理中はおなかの不調が出やすいという方も多いはず。誰もが経験したことがありながらも、「毎月のことだから...」と、慣れてしまって意識していない人も多いのではないでしょうか。しかし、原因を知れば、意外と簡単に対策ができるかもしれませんよ。

今回は、生理前のおなかの不調が起こりやすくなる原因とその対処法を、女性の体のプロフェッショナルである麻布十番まなみウィメンズクリニックの今井愛先生に伺いました!

生理だからしょうがない?おなかの不調の原因を知ろう!

pixta_28811957_M.png

生理前や生理中におなかが重く感じたり、お通じが整わなくなってしまうと感じたことはありませんか?その原因は、生理前、生理中それぞれで分泌される女性ホルモンにあるそうです。

「生理前になると、『プロゲストロン』というホルモンが優位に分泌されます。プロゲストロンには大腸の働きを弱める作用があるため、お通じが滞ってしまうことが多いんです。また、生理がはじまると、『プロスタグランジン』というホルモンが通常より多く分泌されます。このホルモンは、腸管の動きを促す働きがあるため、いつもよりおなかが活発に働きすぎてしまい、おなかを下してしまう原因になるのです」(今井先生)

お通じが整わなくなるのは、ホルモンの働きによる自然現象だったんですね。「順調に生理が来ている人なら誰にでも起こることなので、心配いりませんよ」と、今井先生。

しかし、毎月お通じに悩まされたり、おなかが痛くなってしまうのは困りもの。できる限りスッキリするにはどうしたらいいのでしょうか?

生理前もお通じスッキリの鍵は、毎日の生活にあり

pixta_14910518_S.png

生理前や生理中のおなかの不調。女性ホルモンのせいだからといって、あきらめる必要はありません。今井先生によれば、生理前でもお通じを整えたいときは、次の4つに気をつけた生活を送ることで、状態を改善できるといわれているのだそう。

  1. 適度な運動:腹筋を鍛えることによって内臓の動きが活発になります。
  2. 水分補給:水分の摂取が少ないと便が固くなりやすく、お通じが滞ってしまいます。
  3. 睡眠:規則正しい生活リズムが毎朝のお通じを呼びます。睡眠をしっかりとり、時間に余裕をもって朝を過ごすことが大切です。
  4. 食事:食物繊維の多い食べ物を積極的にとりましょう。

生理前はこの4つを特に意識するとよいでしょう。生理前に限らず、普段から心がけることで、少しずつ体質が改善していくそうなので、日頃から健康的な生活を送りましょう。

生理中におなかが痛い時は...しっかり温めてみて!

pixta_17566730_M.png

ただでさえ、生理痛やおなかのハリに悩まされる月のもの。加えておなかを下してしまったり、痛みがあったら、仕事や家事もままなりません。生理中のおなかの痛みをやわらげる方法はあるのでしょうか?

「先ほどもお話ししたように、生理の前半には、『プロスタグランジン』というホルモンが急激に増えるといわれています。すると、子宮や血管が収縮して、生理痛が発生したり、血管の収縮が腰痛や冷えの原因になるんです。さらに、生理後半は経血をたくさん排出しているため、血液の流れが悪くなって、冷えやだるさが起こります」(今井先生)

おなかが冷えれば、下してしまうのは当たり前のことですよね。生理中に体が冷えていると、冷えによって血液の流れが悪くなり、痛みを助長してしまうのだそう。普段から身体を冷やさないようにするのはもちろんですが、生理中はおなかを意識して温めて。

「とくに、おへそより下を中心にあたためるのがおすすめです。腹巻やカイロなどを使って、効果的に温めてくださいね。夏場も冷房などで、知らない間に身体は冷えています。冷たいもののとりすぎに注意して、しょうがなどの身体を温める食べ物を積極的にとりましょう」(今井先生)

女性ホルモンと上手に付き合おう

pixta_31278208_M.png

「あまりにもひどい痛みがある場合は、無理にがまんせず薬を服用するなど、ストレスをためないことも大切です」と、今井先生。女性の身体はとてもデリケート。規則正しい生活を送っていても、ちょっとしたことでホルモンバランスが乱れてしまうこともあるのだそう。

「そんな時は、低容量ピルを服用するのもひとつの手。低容量ピルは生理前後のホルモンの変化を和らげてくれる働きがあるので、避妊だけでなく、生理前や生理中の不快な症状を抑えるためにも使われているんです。おなかの不調だけでなく、生理中のイライラや肌荒れの改善がみられる場合もあるので、あまりにひどいときは、選択肢のひとつとして考えてみるのもいいかもしれませんよ。ただし、低容量ピルを使う場合は、必ず婦人科の先生に相談して、正しく服用してくださいね」(今井先生)

ホルモンバランスの変化とともに、身体に大きな影響を与える生理。毎月やってくる生理とうまく付き合うためにも、生理前や生理中の過ごし方を見直してみませんか?

麻布十番まなみウィメンズクリニック院長 今井 愛

この記事の監修者

麻布十番まなみウィメンズクリニック院長
今井 愛

産科・婦人科から美容点滴に至るまでの治療を行う。女性の体を知り尽くした豊富な知識と女性ならではの繊細な診療が多くの女性から支持を集める。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう


記事一覧へ戻る

  • シェアするシェアする
  • ツイートするツイートする
ページの先頭へページの先頭へ