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生活のヒント

布団の中で手足をグーパーするだけ!『朝、起きるのがツラい』がラクになる方法とは?

2018.04.26

「早起きしたいけれど、なかなか実践できない」「朝、起きるのがツラい」と感じたことはないでしょうか。とくに休み明けは布団から出るのが億劫になりがちなもの。

今回は日本睡眠学会認定専門医であり、睡眠に関わる健康相談を数多く扱ってきた梶村尚史先生監修のもと、"朝すっきり起きる"ために役立つ、「眠り方」と「起き方」のコツをご紹介します。

ツラい朝とはおさらば!「眠り方」「起き方」のコツを伝授

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梶村先生によると、"朝すっきり起きる"ためには、よい「眠り方」と「起き方」を取り入れて、質のよい睡眠を十分にとることが大切だそう。まずは「眠り方」から詳しくみていきましょう。

「眠り方」のコツ①

"睡眠ホルモン"の『メラトニン』を味方につける

「眠り方」のコツには、静かな環境を作ることや快適な室温(夏場25度前後、冬場は18度前後)があります。さらに、食べ物もよりよい睡眠に影響しているんです。

みなさん、『メラトニン』というホルモンをご存じでしょうか?このホルモンには体温・血圧・脈拍を低下させ、身体を自然な眠りへと導き、質のよい睡眠を作る働きがあります。このため"睡眠ホルモン"と呼ばれることもあります。

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食べ物で睡眠の質が変わる?

睡眠の質を上げるためには『メラトニン』の分泌を促す、『トリプトファン』を含んだ食品をとるのがおすすめです。さらに、体内でブドウ糖となり『トリプトファン』の働きをたすける炭水化物や、『トリプトファン』から『セロトニン』を作り出すサポートをする『ビタミンB6』を多く含む食材を一緒にとるのもよいといわれています。

◎トリプトファンを含む食材

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  • ・大豆製品(豆腐、納豆、豆乳、きなこ など)
  • ・乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ など)
  • ・卵
  • ・バナナ
  • ・かつお節

◎炭水化物

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  • ・穀類(ごはん、パン、パスタ など)
  • ・いも類

◎ビタミンB6を多く含む食材 

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  • ・魚類(サケ、サンマ、イワシ、マグロ、カツオ、サバ など)
  • ・バナナ
  • ・にんにく
  • ・しょうが
  • ・豆類

夜間も活動する胃腸の負担を減らすためにも、夕食では消化のよいものを中心に、腹八分目程度の量をとるようにしましょう。

快眠づくりは朝食から!

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血糖値を上げて、身体を目覚めさせるためには朝食は必須。「眠くて朝ご飯を作れない」という方は、せめてフルーツやビスケットだけでも口に入れるようにしましょう。起きてすぐ食べられるように、寝る前にテーブルに用意しておくのも手です。

手軽に食べられて、『トリプトファン』を含む食材、例えばヨーグルトとバナナを、朝食のメニューに加えるのもいいですね。

「眠り方」のコツ②

寝る2時間前には部屋の明かりを暗めに

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"睡眠ホルモン"、『メラトニン』の分泌量は、目に入ってくる光の量にも左右されます。夜間に強い光の刺激を受け続けると、『メラトニン』が十分に分泌されなくなってしまうのです。

眠りにつく2時間前には、部屋の照明の明るさを200ルクス以下に落としましょう。ホテルの間接照明など、「字は読めるけれど、書き物をするのはデスクライトが必要なぐらい」をイメージしてください。

「起き方」のコツ①

布団のなかで手足を"グーパー"して目覚めを促す

次に、起き方のコツについてです。「目覚めても布団のなかでゴロゴロしてしまい、なかなか起き上がれない」という方は、寝たままで手足を握ったり開いたりして、身体を動かす"グーパー体操"をしてみましょう。

"手足のグーパー体操"

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  1. 布団の中であお向けに深呼吸をしながら身体をのばします。
  2. 両手を頭の上にして、握ったり、開いたりを5~10回程度、繰り返します。
  3. 足でも同様に、足指を開いたり、閉じたりを繰り返して"グーパー"に動かします。

ちょっとした動作を繰り返しているうちに、だんだん身体のほかの部分も動かせるようになり、起き上がるキッカケがつかめますよ。

「起き方」のコツ②

カーテンを少し開けて寝る

顔に朝陽が当たるように、カーテンを少しだけ開けて寝ましょう。『メラトニン』は太陽の光を浴びることで分泌が促されるため、毎朝、決まった時間に起きて太陽の光を浴びることも大切です。

朝型生活はいいことずくめ!腸も頭も活性化!

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よい睡眠は心身のバランスをリセットし、すこやかに保つ役割を果たしています。そのため、睡眠リズムの乱れや、睡眠不足は心身のコンディションが整わない原因にもなります。

とくに、睡眠と関わりの深い自律神経の働きは、お通じにも影響しています。自律神経には、活動している時に働く『交感神経』と、リラックスしている時に働く『副交感神経』があります。睡眠中は『副交感神経』が優位になり、腸の動きも『副交感神経』が司っているのだとか。

睡眠不足が続くと、腸のぜん動運動や消化の働きがうまくいかなくなり、お通じが滞る原因にもなります。よい睡眠をとることが、快適なお通じにも大切です。早起きで朝の支度時間を十分にとり、トイレタイムを習慣づけることで、お通じを整えることにもつながりますよ。

朝型生活にシフトすることで、仕事や家事の効率が上がり、時間を有効利用できることはよく知られています。「眠り方」と「起き方」のコツをつかみ、すがすがしい目覚めで1日をスタートさせましょう!

[文・構成 BifiXヨーグルトマガジン編集部]

むさしクリニック 心療内科・精神科院長 / 医学博士 / 日本睡眠学会 認定専門医・睡眠医療認定医 / 日本精神神経学会 認定専門医 / 精神保健指定医 梶村 尚史

この記事の監修者

むさしクリニック 心療内科・精神科院長 / 医学博士 / 日本睡眠学会 認定専門医・睡眠医療認定医 / 日本精神神経学会 認定専門医 / 精神保健指定医
梶村 尚史

国立精神・神経センター武蔵病院精神科の医長を経て『むさしクリニック』を開院。専門は精神医学・睡眠医学・時間生物学。睡眠に関する健康相談、不眠症の治療、心のケアなどで厚い信頼を得ている。2000年に日本睡眠学会研究奨励賞を受賞。
著書に『「朝がつらい」がなくなる本―ぐっすり眠る、すっきり起きる習慣術。』 (知的生きかた文庫)、『起床術──どうしても「スッキリ起きられない」あなたへ』(河出書房新社)がある。

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