お相撲さんのシコ踏みポーズがダイエットに効果的!『腰割り』のやり方
相撲でおなじみの、力士がシコを踏む動き。実はこれがダイエットに効果的なんです!いきなりシコを踏むのは難しいですが、シコの基本姿勢である『腰割り』なら簡単!老若男女誰でもできて、身体にうれしい効果がいっぱいの『腰割り』のメリットとやり方について、元高砂部屋大相撲力士の元・一ノ矢さんに、詳しいお話をお伺いしました!
『腰割り』ってどんな動き?
『腰割り』の『腰』とは、股関節や丹田・骨盤周りのこと。
『落ち着いてどっしり構える』という意味の『腰を据える』という言葉があるように、心身の中心にあたる場所とされています。ここに集中して『開く』ことで、身体と心が安定するともいわれているのだそう。
「腰割りは私たち人間のもっとも本能的な姿勢なんです。生まれたばかりの赤ちゃんをあお向けに寝かせると、股関節を開いたポーズをしていますよね?実はこれが『腰割り』。2足歩行をするようになってこの姿勢をとらなくなると、骨盤がゆがみ、血液やリンパの流れが滞ってくるんです」(元・一ノ矢さん)
ダイエット、お通じ改善、冷えとりにも!うれしい『腰割り』の効果
長時間のデスクワークや運動不足の影響などで姿勢がゆがむと、骨や内臓が本来の身体の位置からずれてしまうということは広く知られていますよね。「腰割りで股関節を開くことで、骨や内臓の位置が、本来あるべき理想的な位置に戻る」と、元・一ノ矢さん。
身体が正しい位置に戻ると、血液やリンパの流れがスムーズになり、いろいろな場所に効果が。代謝がよくなって、ダイエット効果はもちろん、冷えやむくみ、肩こりなど、女性に多い悩みの改善も期待できます。
また、リンパ節の多い鼠径(そけい)部のストレッチ効果による老廃物の排出や、インナーマッスルのトレーニングにもなるため、お通じ改善効果も期待できるんだとか。
「腰割りによってゆがみが改善されると、それまで固まっていた内臓がほぐれて、より活発に働くようになります。また、腰割りはおなか周りのインナーマッスルのトレーニングにもなります。そのため、腰割りの動きがおなかを刺激して、お通じ改善にもつながるんです」(元・一ノ矢さん)
ほかにも、身体全体のバランスが整うことで、運動をしても疲れにくく、回復しやすい身体になるというメリットも。運動でダイエットしている方には、これもうれしい効果ですね。
ポイントは4つだけ!『腰割り』のやり方
元・一ノ矢さんによると、腰割りは「いつでも、どこでも、誰にでもできる」とのこと。では、実際に挑戦してみましょう!気をつけるべき腰割りの基本は、次の4つです。
・股関節をゆるめて開く
・膝とつま先の向きをそろえる
・かかとの内側、くるぶしの真下に重心を置く
・重心に沿って背骨の並びをまっすぐ整えるイメージ
~腰割りのやり方~
出典:実業之日本社『股関節がみるみるゆるむすごい腰割り体操』
- 自分の開きやすい幅(肩幅より広く)で足を開く。
- 背筋を伸ばしたまま、腰を下ろす。
『腰』を落とそうとしないのがコツなんだそう。意外かもしれませんが、無理に腰を落とそうとすると膝が前に出てしまい、負担がかかってしまうため、足首の角度が90度の状態を保つのが理想です。
最初は鏡を見て、姿勢をチェックしながらやるのがおすすめ。基本姿勢をマスターしたら、腰割りをしながら深呼吸をして、息を吸うときにお腹周りの内臓を引き上げるイメージでやると、ウエスト周りのシェイプアップにも効果的です。
「開脚やスクワットよりも膝や間接に負担をかけず、無理なくできるのが腰割りの魅力です。ただし、膝がつま先より前に出たり、内側に入ってしまうと、かえって負担をかけてしまいます。膝とつま先の向きがずれていると、血液やリンパのめぐりも滞ってしまうので、十分に注意してくださいね」(元・一ノ矢さん)
腰割りは、1セット5回を1日5セットが目安です。がんばりすぎず、リラックスしながらやってみましょう。
動きも激しくなく見た目もあまり目立たないので、仕事の休憩などちょっとした隙間時間にも。疲れや眠さを感じた時に腰割りをすると血行がよくなって、頭も身体もスッキリしますよ。ちなみに朝の起き抜けに腰割りをすると、おなかへの刺激になり、お通じを促すのに役立ちます。
「伝統芸能や農作業などで、昔の日本人は日常的に『腰割り』のポーズをとってきました」と、元・一ノ矢さん。日本古来の健康姿勢で、手軽にきれいと元気を目指しましょう!
この記事が気に入ったら
いいね!しよう