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食事

もうすぐボジョレー・ヌーヴォー解禁。知ってた?ワインはダイエットやお通じにも効果的

2017.10.26

今年は11月16日が『ボジョレー・ヌーヴォー』の解禁日。心待ちにしている方も多いのでは?実は、ワインはおいしいだけではなく、身体にうれしい影響を与えてくれるのだそう。今回はララクリニック総院長でソムリエドクターの青木晃先生に、赤ワインと白ワインの健康効果や、適度なワインの摂取量などについてお話をお伺いしました!

赤ワインといえばポリフェノール!アンチエイジングやダイエットにもうれしい効果

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近年、『身体によい』として注目されているワイン。ぶどうの種類や製法によって、色も味わいも異なるということはご存じのとおりですが、実は含まれている成分にも、赤ワインと白ワインで大きな違いがあるのです。

「特に注目されているのは、ポリフェノールが豊富な赤ワインでしょう」と、青木先生。ポリフェノールとは、主に緑黄色野菜に含まれることが多い成分です。ブルーベリーのアントシアニンやトマトのリコピン、にんじんのβカロテンなども、ポリフェノールの一種。

「野菜や果物を紫外線によるダメージから守るためのもので、もちろん、私たち人間にも、活性酸素による酸化ストレスなどのダメージを防ぐ働きをしてくれます」(青木先生)

赤ワインのポリフェノールは、抗酸化作用によるアンチエイジングのほか、血液をサラサラにする作用、脳の働きの低下を予防する作用も期待できるんだそうです。

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「ぶどうのポリフェノールは、皮と種の部分に全体の95%が含まれています。赤ワインは黒ぶどうを丸ごと発酵・圧搾するため、お酒の中ではポリフェノールの含有量が圧倒的に多いんです」(青木先生)

特にポリフェノールが豊富なのは、世界的な品種である『カベルネ・ソーヴィニヨン』と、イタリアの『ネッビオーロ』、フランスのローヌ地方やオーストラリアで有名な『シラー(またはシラーズ)』など。

青木先生によれば、「アンチエイジング的には、皮が厚いぶどうで作られた『フルボディ』の品種(濃厚なワインレッドの色彩のワインになる)と、強い渋みがある赤ワインがオススメ」とのこと。

そして、ワインには、近年注目を集めている成分がもうひとつ。

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サプリメントなどにも含まれている『レスベラトロール』という成分の名前を聞いたことはありませんか?実はレスベラトロールもポリフェノールの一種。特に強いアンチエイジング作用を持っているのだそうです。

「レスベラトロールは、『長寿遺伝子』と呼ばれている遺伝子を活性化させ、健康寿命を延ばす効果があるといわれています。ほかにも、女性ホルモンのバランスを整える作用、抗菌、シミ予防、肌弾力改善など、きれいと健康にうれしい作用がたくさんあることが、最近の研究によって明らかになっています」(青木先生)

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また、レスベラトロールはダイエットにも効果的なんだとか。現在、サプリメントをのぞくすべての食べ物・飲み物の中で、赤ワインがもっとも多くのレスベラトロールを含んでいるのだそうです。

「内臓脂肪がたまるのを抑えてくれるので、肥満を予防する効果も高いといわれています。また、辛口のワインはぶどうの糖分をほとんどアルコールに変えてしまっているので、醸造酒の中では圧倒的に糖質が低いお酒です。そういった点でも、赤ワインは、ダイエット中の方にはうれしい飲み物だといえるかもしれませんね」(青木先生)

お通じスッキリしたいなら、断然白ワイン!食事と一緒に楽しんで

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一方で、白ワインにもうれしい作用が。白ワインは赤ワインと違って、一度白ぶどうを絞ってから果汁のみを発酵させるため、全体的なポリフェノールの量は少なめ。しかし、ある成分が豊富に含まれています。

「白ワインは『有機酸』が多いことで知られています。この有機酸が大腸菌やサルモネラ菌などの悪玉菌を減らして腸内細菌のバランスを整える作用があり、お通じの改善にも大いに役立ちます」(青木先生)

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大腸菌なら20分間、サルモネラ菌ならわずか10分間で約10万分の1にまで減らすなど、白ワインの腸内殺菌作用は驚異的。特に、フランスはアルザスの『リースリング』、ニュージーランドの『ソーヴィニヨン・ブラン』など、シャープでスッキリした味わいの白ワインはその効果が高いのだそう。有名な『シャルドネ』なら、『シャブリ』という銘柄がおすすめです。

「基本的に、あまり長期間寝かせない状態のもののほうが抗菌作用は高いといわれています」と、青木先生。白ワインなら色々な食事にも合わせやすいので、食事と一緒に飲むことで、おいしくおなかの調子を整えられそうですね。

ワインの適量ってどのくらい?おいしく、楽しくワインを楽しもう

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ただし、ワインはあくまでもお酒。いくら健康によいからといって、飲みすぎてしまうのはNGです。青木先生によると、1日につき、男性なら200ml、女性なら100ml程度が適度なワインの摂取量なのだそう。

「他のすべてのお酒と比べれば、ワインが健康によいことは間違いありません。しかし、あくまでも嗜好品なので、おいしく、適量を楽しむのが一番大切です。強い人は、適量を超えて飲みすぎてしまわないよう、注意してくださいね」(青木先生)

また、赤ワインに含まれる渋味の成分タンニンは、とり過ぎることでお通じが滞ってしまうこともあるといわれていますが、青木先生によれば「適量の赤ワインであれば、おなかに影響が出るほどのことはない」とのこと。

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「それでも気になるようであれば、赤ワインを飲む前に白ワインを飲むようにしてみてください。白ワインの作用でお通じが滞る心配なく、ワインを楽しめますよ」(青木先生)

おいしく健康をサポートしてくれるワイン。今夜はちょっと奮発して、ワインで乾杯してみては?

医療法人社団 友志会 / ララクリニック 総院長 青木 晃

この記事の監修者

医療法人社団 友志会 / ララクリニック 総院長
青木 晃

1988年防衛医大卒。防衛医大、東大病院などで、内分泌・代謝内科の臨床研究に従事し、2000年からは内科的なアンチエイジング=抗加齢医学のフィールドにおいて日本におけるアンチエイジング内科のパイオニアとして活躍。
「ワインのアンチエイジング効果について」の研究に打ち込むうちに、ワインそのものの魅力にとりつかれ、2011年には日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートも取得。2016年にはさらにその上級課程のシニアワインエキスパートにも合格し、ソムリエドクターとしても有名。

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