健康に良いと今話題!"お酢"のおいしい楽しみ方
昔から健康によいとされている"お酢"。最近では、料理以外にも、さまざまな楽しみ方が話題になっています。新ジャンルのお酢「デザートビネガー®」を取り扱うお酢の専門店「オークスハート」代表取締役にして、世界初の"酢ムリエ"である内堀光康さんに、お酢の魅力と、意外な楽しみ方についてお伺いしました。
お酢の最大の効果は"血行促進"
内堀さんによれば、お酢のもっとも大きな効果は「血行をよくする」こと。血行がよくなることで、新陳代謝が活発になるのだとか。
「血行がよくなると、全身の機能の働きもよくなります。生まれたばかりの赤ちゃんのほっぺが赤いのは、大人よりもずっと血行がいいから。極端に言ってしまえば、血行がよくなることで、赤ちゃんのほっぺのような弾力になれるということなんですよ。お酢と同じような働きをしてくれる食べ物には、唐辛子があります。唐辛子を使った料理を日常的に食べている韓国やタイにスマートな方が多いのは、血行がよく、新陳代謝が活発だからなんです」(内堀さん)
つまり、お酢を日常的に摂ることで、美肌やダイエットの効果も期待できるということ。 では、血行促進のためには、どのようなお酢を選べばいいのでしょうか?
どれがお好み? お酢の種類と魅力
代表的なお酢は、"穀物酢"と"果実酢"の2種類です。 穀物酢は、麦からつくられる黒酢や米酢などのこと。果実酢は、りんご酢やざくろ酢のように、フルーツや野菜を発酵させて作ったお酢のことです。ぶどうから作られるワインビネガーも、果実酢の中に入ります。
果実酢は、りんご酢ならポリフェノール、ブルーベリー酢ならアントシアニンと、それぞれ原料になったフルーツが持つ栄養素を含んでいます。しかし、どの種類のお酢を選んでも、お酢自身が持つ健康効果に差はないのだそう。
「お酢が健康にいいという理由でお飲みいただくのは大歓迎です。しかし、一番に考えていただきたいのはおいしさです。『毎日おいしくお酢を摂っていたら、健康になって、きれいになっていた』というほうが自然ではないでしょうか? 自分が一番おいしいと思うお酢を、お好みの方法で摂っていただくことがおすすめです」(内堀さん)
果汁100%の果実酢は、原料となる生のフルーツよりも強い香りと味が楽しめます。生の状態だと香りが弱いブルーベリーやマンゴー、バナナも、酢にすることでしっかりと香りが立つのです。そのほか、にんじんやかぼちゃ、はちみつからできたお酢もあるんだそうです。
なかには、酢にフルーツなどを浸して香りを移した"フレーバービネガー"も。フレーバービネガーの中には酸味がとてもやわらかく、酸っぱいものが苦手な方でも飲みやすいものもありますよ。
内堀さんの経営するビネガー専門店「オークスハート」では、毎年1月中旬から2月にかけて、チョコレートフレーバーのお酢を販売しています。そのまま飲むのはもちろん、アイスクリームやパン、ヨーグルトにもよく合うのだそう。今年からは、チョコバナナのお酢も販売しています。
難しいことは考えず、自分の好きなお酢を選んで毎日摂り続けることが大切なようですね。
いつもの料理が変わる! かしこいお酢の使い方
毎日の料理に使えば、効率的にお酢を摂ることができますよね。
お酢は"酸味づけ"以外にも、さまざまな使い方ができるんです。
・うま味、甘みを引き立てる
・素材をやわらかくする
・野菜のアク取り
実は、魚がおいしいお鮨屋さんでは、ネタを酢で洗って甘みを引き立てているんだとか。
肉を焼く前に塩をふることが多いですが、内堀さんによれば、酢をふりかけて焼いたものは、うま味が引き立てられるうえ、やわらかさが増して、塩とはまた違ったおいしさになるんだそう。
また、素材に合わせて使うお酢を変えるというアイデアも。
「魚を使ったお鮨には当然、米酢で作った酢飯が合いますよね。でも、生ハムやチーズなどを使った洋風のお鮨のときには、りんご酢で作った酢飯がぴったりなんです。一度、白ワインビネガーでしめ鯖を作ってみてください。鯖の青臭さが消えてしまううえ、ジューシーで爽やかな酸味を表現することができるんですよ」(内堀さん)
お酢は、使い方次第で、料理のおいしさを底上げしてくれるんですね。
おいしいから続く "酢ムリエ"おすすめの楽しみ方
内堀さんおすすめの楽しみ方は、朝食のヨーグルトにお酢を合わせるというもの。
「朝食のヨーグルトにお酢をかけて、ドライフルーツやナッツをトッピングすれば、乳製品とお酢、ビタミンをバランスよく摂ることができます。時間がない朝でも簡単に済ませられるうえ、『朝から体にいいことをした』という満足感も得られます。個人的には、いちごのお酢やはちみつのお酢は、ヨーグルトにぴったりだと思います。お酢で酸味を引き立てられたヨーグルトにいちごやはちみつの甘みが加わって、とてもおいしいんですよ」(内堀さん)
ほかにも、しょうがのフレーバービネガーでビールを割ったり、アイスクリームに果実酢を混ぜるという方法も。
好みや食材に合わせて、何通りもの楽しみ方があるお酢。健康と美容のために、今日から摂りはじめてみては?
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