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エクササイズ

毎日の習慣に!春からはじめるお手軽ウォーキングのススメ

2017.05.01

すっかりあたたかくなって、外に出るのが楽しい季節になってきましたね。通勤・通学時やお買い物のついでにもできる「ウォーキング」は、気持ちがスッキリするだけでなく、健康と美容にとてもいいんです。今回は、一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会で代表理事を務める健康運動指導士の黒田恵美子さんに、ウォーキングのメリットとコツについて、お話を伺いました!

将来のために今から歩こう! ウォーキングの効果って?

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ウォーキングとは、その名のとおり歩く運動のこと。とても手軽にできるスポーツとして人気を集めています。簡単さが魅力ですが、その効果はとても大きいんだそう。

「ウォーキングは、さまざまな健康効果のある"有酸素運動"のひとつ。血行がよくなって体全体がスッキリしたり、糖や脂肪の代謝がよくなって、生活習慣病の予防・改善効果も期待できます。体幹の筋肉を動かす運動になるため、腸が刺激されて、おなかもスッキリします。

また、規則的なリズムで行う動作によって「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンや、心が元気になるアドレナリンなどの脳内ホルモンが分泌されて、気持ちも前向きになるんです」(黒田さん)

つまり、継続してウォーキングを行うと、筋肉・内臓・脳・心によい影響があるということ。そしてウォーキングには、もう一つ大きなメリットがあります。

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「ウォーキングは、とても効果的に骨を増やしてくれるんです。歩くときは、かかとから地面に足をつけますよね。実は、かかとに刺激が加わると、骨を増やす"骨芽細胞"が活発になり、骨量が増えるといわれています。また、ウォーキングは屋外でするものなので、太陽の光を浴びることで、カルシウムの吸収を促進するビタミンDが作られます。

骨が作られるのはおおむね20代までで、これを過ぎると骨は衰える一方。特に女性は、妊娠や出産などで骨量が必要になります。更年期になると、エストロゲン(女性ホルモンの一種)の分泌量の低下などにより、骨量も減ってきます。なので、将来のために、今からウォーキングを習慣化しておくのをおすすめします。手軽にできるうえ、費用もかからないので、忙しい方にもぴったりですよ」(黒田さん)

ウォーキングは、将来の健康のためにも効果的なんですね。しかし、黒田さんによると、現代人は"ウォーキング不足"に陥っている人がとても多いのだそうです。

歩かない現代人...理想は1日8500歩!

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厚生労働省の健康指針では、成人の理想の歩数は1日につき男性9000歩、女性8500歩。しかし、「平成27年国民健康栄養調査結果の概要」によると、平均歩数は男性で1日7194歩、女性は1日6227歩なんだとか。さらに、女性は30〜40代になると、妊娠や出産などで、歩数が減少してしまうのだそうです。

「1日の歩数は、通勤や通学はもちろんのこと、家の中でトイレに行ったり、家事をしたりする歩数も含まれます。それでも歩数が足りていないのは、一日中家にいたり、仕事で座りっぱなしになっていたり、移動にエスカレーターやエレベーターを使ったりと、楽な移動手段を選んでしまっているからではないでしょうか。

また、最近は、下半身の筋肉が弱っていたり、股関節が硬くなって"しゃがめない"人が増えているといいます。下半身の筋肉が弱くなると、お通じが不調になったり、難産になったり、産後太りが戻りにくくなったりと、さまざまな弊害があるんです」(黒田さん)

毎日の生活に取り入れて! 無理なくウォーキングを続けるコツ

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しかし、「いきなり1日の歩数を増やすなんて大変そう...」と感じる人も多いはず。黒田さんによれば、まずは日常生活から、少しずつ歩数を増やそうと心がけることで、十分"ウォーキング不足"は回避できるのだそうです。

「まずは『ちゃんと運動しなきゃ』『運動不足を解消するために、ジムに入会しなきゃ』などと意気込まないこと。『階段を使って、今日のお昼ごはんの分のカロリーを消費しよう』とか、『少し遠回りしたから、また少し痩せやすい体に近づいた』とか、考え方を変えてみてください。そうすれば、歩くことが楽しくなるはずですよ」(黒田さん)

また、荷物の持ち方にもコツが。

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「重い荷物があるときは、できるだけ体にかかる重さが偏らないよう、両手に分けて持つのが理想です。リュックは、重すぎると前後のゆがみを作ってしまう原因になるので、完全とは言えません。

そこで、数日ごとにかばんの種類を変えたり、『行きは右手、帰りは左手』というように、バッグを持つ手をこまめに持ち変えるのがおすすめです。これだけで、体のゆがみが防げます。また、歩くときは"腕をうしろに振る"のがポイント。こうすると、自然と足が前に出やすくなり、歩く速度が上がるんです」(黒田さん)

今日からウォーキングをはじめてみよう!

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黒田さんによれば、「少し息が上がってきて、いつもより少し疲れる」くらいの速度で歩くと、運動効果が高まるのだそうです。

「また、歩き方に気をつけることでさらに運動効果を高めることができます。たとえば、常におへその下あたりを意識して、しっかり胸を張り、反り腰にならないように気をつけながら歩くと、ぽっこりおなかの解消が期待できます。

おなかの引き締めはなかなか難しいですが、『おへその下から足が出ている』というような意識で歩くことで、おなかをひっこめる筋力を養えるのです」(黒田さん)

歩くときにちょっと意識するだけで、毎日の通勤・通学やショッピングの時間などを効率的に使えるのはありがたいですね。健康とキレイを保つため、今日からウォーキングを習慣にしてみては?

健康運動指導士 / 一般社団法人ケア・ウォーキング普及会代表理事 黒田 恵美子

この記事の監修者

健康運動指導士 / 一般社団法人ケア・ウォーキング普及会代表理事
黒田 恵美子

痛みの起こらない体の使い方や動作改善方法を考案し、健康で美しく歩くことを目的にした歩き方教室や、指導者の養成も行なう。著書に『100歳まで歩く技術』(二見書房)、『変形性膝関節症の痛みを自分で治す4週間プログラム』(主婦の友社)、『足腰の痛み バイバイ体操』(朝日新聞出版社)など多数。

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