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生活のヒント

ヨーグルトから出てくる水の正体って何?『ホエイ』のおいしいとり方

2017.09.29

ヨーグルトにできる上澄みの水分『ホエイ』。これは一体何なのか、ご存じでしたか?知らずに捨ててしまっていた人は、もったいないことをしていたかもしれません。今回はホエイとは何か、ホエイをおいしく摂取する方法を、管理栄養士の大髙美和さんに教えていただきました。

そもそもホエイってどんなもの?

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ヨーグルトから水のようなものが出ているのを見たことがある人も多いと思います。ヨーグルトと容器の間や、スプーンですくった跡にできている上澄みのような液体。これが『ホエイ』です。

ホエイは『乳清』とも呼ばれ、牛乳から脂肪やカゼインを取り除いたもののこと。牛乳からヨーグルトやチーズを作る際にホエイができます。

ホエイの主成分はラクトグログリン、ラクトアルグミン、ラクトフェリンなど、さまざまな種類の『たんぱく質』からなっています。たんぱく質を含む食べ物といえば肉や魚、大豆などがありますが、ホエイに含まれているたんぱく質は、これらのたんぱく質よりも身体に吸収されやすいのが特徴なのだそう。

ホエイをとると、身体にいいことがいっぱい!

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人の身体は60%以上が水分、15~20%はたんぱく質でできているといわれていますが、たんぱく質は血液、骨、筋肉、ホルモンなど、身体に重要なものを作るのに欠かせない成分。さらに、細胞を修復する働きもあるので、美容効果も期待できます。

「ホエイのたんぱく質は、病院でも使われるほど吸収が早く、即効性があるといわれているんです。手術を受けた直後や回復期の患者さんに、ホエイの成分が含まれた流動食をとっていただくこともあるんですよ」(大髙さん)

また、ホエイのたんぱく質は、しなやかな筋肉を作ることにも優れています。プロテインサプリメントとして、筋肉をつけたいアスリートが運動後に摂取していることもあるのだとか。

「ダイエット中はお肉などを減らすことがあると思います。そういう時に不足しがちなのがたんぱく質。たんぱく質が不足すると筋肉が維持しにくくなってしまうため、体重は減ってもやつれた感じになってしまうことも少なくないんです。きれいな身体を作るためには、高たんぱく・低脂肪なホエイはおすすめなんですよ」(大高さん)

ホエイをおいしくとる方法とは?料理のアレンジにも使える!

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ヨーグルトに上澄みのように溜まっていたり、ヨーグルトの水を切った時などにも出てくるホエイですが、「ホエイは捨てずにそのまま飲むのが一番おすすめ」と、大髙さん。無糖のヨーグルトにできるホエイはやや酸っぱいですが、加糖ヨーグルトにできるホエイは、甘みと酸味のバランスがちょうどよく、そのままゴクゴク飲めてしまうとのこと。

「吸収がよい分、体外に出ていくのも早いので、継続的にとり続けるのがおすすめです。ただし、1度に大量に飲むと、たんぱく質をとりすぎてしまいます。過剰なたんぱく質は、腎臓に負担をかけてしまう恐れがあるため、多くても1日につきコップ1杯分程度がいいですね」(大髙さん)

また、そのまま飲む以外にも、日頃のお料理にホエイを活用する方法がたくさんあるのだとか。

◎カレーに入れる

たんぱく質の補給が手軽にできます。加糖タイプのヨーグルトのホエイなら甘みが増すので、小さいお子さんや甘口カレーが好みの方にもうれしいですね。

◎鶏のむね肉をつけておく

肉をつけておくことでホエイが水分ごと吸収され、パサパサしがちな鶏むね肉もしっとり仕上がります。

◎ドレッシングに

ホエイにレモン汁やオリーブオイルと適量の塩・コショウをプラスするだけでOK。ホエイの酸味を活かしたドレッシングは、フレッシュなサラダと相性抜群。

◎簡単!リコッタチーズ

ホエイと牛乳を火にかけて沸騰直前まで温めたら、レモンの絞り汁を入れます。ガーゼでこして水切りするだけで完成。

ヨーグルトと一緒に摂取するもよし、料理や調味料に使ってみるのもよし!ここでご紹介した以外にもたくさんの使い道があるので、いろいろ試して、おいしくホエイをとってみてくださいね。

ヨーグルトと同じように、ホエイもおいしく食べよう!

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また、ホエイには腸の粘膜を健康に保つ働きも。消化をサポートしてくれるため、胃腸の調子を整えるのに役立ちます。

健康維持に役立つ成分がたっぷりのホエイ。これまで知らずに捨ててしまったり、なんとなく敬遠していた人も、今日からホエイもとり入れてみては?

管理栄養士 大髙 美和

この記事の監修者

管理栄養士
大髙 美和

病院栄養科での約10年勤務経験と2児の育児経験をもとに、離乳食から生活習慣病予防や治療食、介護食等、疾病やライフステージに合わせた食事やレシピの開発に携わる。
現在はその経験を活かし、ライフステージに合わせた料理教室や栄養講座の開催、セミナー講師、レシピ作成・監修、書籍の執筆、メディア出演など精力的に活動中。

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