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食事

食べ物をよく噛むと、なぜおなかにいいの?意外と知らない咀嚼の重要性

2017.09.29

食事の際、よく噛んで食べると、それだけで様々な効果があるのをご存知ですか?スムーズな消化・吸収を促してスッキリお通じにつながることはもちろん、美容や健康面でも大きな影響が!今回は咀嚼(そしゃく)とお通じの関係やメリットについて、日本咀嚼学会の理事を務める塩澤光一先生にお話を聞きました。

しっかり噛むだけで消化→お通じがスムーズに!

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子どもの頃、「よく噛んで食べなさい」としつけられた人もいるかもしれませんね。しっかり噛むこと、つまり咀嚼(そしゃく)は、その後の消化・吸収において大きな意味を持ちます。

「食べ物をよく噛んで食べると、そのぶん食べ物が細くなり、表面積が増えます。そのため胃に入ったときに消化酵素が速やかに、まんべんなく作用します。そうすると必要な栄養はきちんと体内に取り込まれ、不必要な残りカスだけが排出されるという、理想的なお通じになるのです」(塩澤先生)

咀嚼が不十分だと、食べ物がきちんと処理されない状態で大腸に送られ、消化されないままのたんぱく質や脂肪が悪玉菌のエサに。その結果、悪臭を伴うガスが発生するそうです。

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「また、咀嚼することで、口の中から大量の感覚情報が脳に送られます。それによって自律神経系が刺激され、消化管の運動が活発になります。

たとえば朝、胃が空っぽの時に食べ物をよく噛んで飲み込むと、自律神経反射で小腸末端の弁が開いて小腸の内容物を大腸へと押し流します。また、大腸の後半部分に激しいぜん動運動が起こり、それによって、内容物が直腸内に流入することで便意が起きるとともに排便反射が誘発され、スムーズなお通じにつながりやすくなるんです」(塩澤先生)

快適なお通じのためにも、よく噛んで食べることは必須なのですね。ちなみに、こうした刺激が起きている時に、トイレに行くのをがまんしていると、徐々に直腸のセンサーが鈍り、お通じが滞る原因になるので、気をつけましょう。

よく噛んで食べると、肥満防止にも◎

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また、よく噛んで食べることは、肥満防止にも効果大。肥満になる人はひと口あたりの食べる量が多く、噛む回数が少ないのが特徴なのだそう。つまり、早食いなのです。

脳の視床下部にある満腹中枢は食べ始めてから15〜20分後に作動しますが、早食いだとその間に摂取するカロリー量が多くなり、太りやすくなるというわけです。

「肥満を防ぐには、一口あたりの食べる量を減らし、よく噛むことで食べる時間を長くすること。そうすると、満腹感が出るまでに食べる量が自然と少なくなります。また、ゆっくり食べると、食事が終わってからも身体が自然と消費するエネルギー量が高い状態が続くことがわかっています。基礎代謝量を上げる意味でも、よく噛んで少しずつ食べましょう」(塩澤先生)

しっかり噛むことで美容効果も!

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さらに、見逃せないのが美容面での効果。咀嚼の際には、頬やあごなど顔全体の筋肉を動かすため、よく噛むだけで表情筋のエクササイズになるそうです。

「シワ取りやほうれい線の予防にもうってつけですし、脳への血流も上がるので、顔全体の血流をよくする働きもあります。また、唾液には殺菌・抗菌作用や抗酸化作用があり、よく噛んでしっかり唾液を出すことはアンチエイジングにもつながりますよ」(塩澤先生)

唾液が少ないと、口の中に雑菌が増え、口内環境が悪化する原因に。唾液は酸味覚刺激などの味覚刺激によって分泌が促されるので、梅干しなどを食べるのも効果的です。

「唾液が一気に分泌されるので、唾液の分泌量が少なく、口が渇きやすい人は試してみてください」(塩澤先生)

咀嚼回数が自然と増える食べ方のコツ

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最後に、咀嚼回数が自然と増える食べ方のコツを塩澤先生に教えて頂きました。

よく噛むのが身体にいいことはわかっていても、「一口につき30回!」など、厳しいルールを遵守するのはなかなか至難の技ですよね。そこでおすすめなのが、意識しなくても自然と咀嚼回数が増えるようなメニューにすること。

「料理に硬い食材を取り入れると、自然と噛む回数を増やすことができます。食材を大きめに切ったり、野菜なら普段のゆで時間より短めにしてみましょう。

また、一口に頬張る量を減らし、飲み込むまでは箸を一旦置くこと。これだけで、通常の食事よりもぐっと量を減らすことができます。カレーやリゾットなどを食べる場合には、小さめのスプーンを使うのもいいですね」(塩澤先生)

そして、大皿に盛るよりは、会席料理のように小鉢に少量ずつ盛りつけるのが理想的。そうすると、今までより少ない量の食事でも満足できるようになるのだそう。

快適なお通じはもちろん、健康や美容にも直結する咀嚼。日々の食事でほんの少し心がけて噛むことで、健康なお腹を維持しましょう。

鶴見大学歯学部講師 / 日本咀嚼学会理事 塩澤 光一

この記事の監修者

鶴見大学歯学部講師 / 日本咀嚼学会理事
塩澤 光一

専門は口腔生理学で、咀嚼回数と方法に関する研究を行っている。NHK『首都圏ネットワーク』内「かんでダイエット」特集の監修など、メディアでの情報発信も行っている。

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