冷えたごはんがお通じとダイエットに効果的!?話題の成分『レジスタントスターチ』とは
太らないために、ごはんやパンなどをなるべく食べないようにしている...という人はいませんか?ダイエットの敵と思われがちな炭水化物ですが、実は今、冷えた炭水化物の中に含まれる"でんぷん"が、ダイエットに必要不可欠なお通じ改善や肥満予防に効果的だと注目されています。
今回は岐阜大学教授・早川享志先生の監修のもと、このでんぷん『レジスタントスターチ』の効果や、おすすめのとり方についてご紹介します!
お通じ改善に肥満予防..."快腸でんぷん"レジスタントスターチのスゴイ効果
レジスタントスターチとは、冷えた炭水化物に含まれる、腸内環境を整える機能が期待できるでんぷんのこと。"快腸でんぷん"とも呼ばれます。
従来、でんぷんは小腸でほぼ完全に消化され、主にエネルギーになると考えられていましたが、近年発見されたこのレジスタントスターチは、小腸で消化されずに大腸で食物繊維と同じような働きをすることがわかりました。
食物繊維には、大腸で善玉菌のエサになって腸内環境を整える『水溶性食物繊維』と、水分を吸収して膨らみ腸のぜん動運動を促す『不溶性食物繊維』があります。レジスタントスターチはこれらの両方の特徴をあわせ持っているため、レジスタントスターチを含む食品を食べると腸内環境が整い、健康的なお通じを促してくれるのです。
また、レジスタントスターチを多く含む食べ物を摂取すると消化が緩やかになり、その結果として太りにくくなるため肥満予防にも役立つといわれています。さらに、レジスタントスターチが腸内細菌の発酵を促すことで作られる『短鎖脂肪酸』には、脂肪の蓄積を抑える働きがあります。
そのほかにも、血糖値の上昇を抑えたり、カルシウムの吸収率を上昇させたりと、さまざまなメリットが期待できるレジスタントスターチ。ぜひ日々の食事に取り入れたいですが、具体的にどのようなものを食べればいいのでしょうか?
レジスタントスターチを摂取するには、普段の食事を○○するだけでOK!
レジスタントスターチを摂取するためには、特別な食材を手に入れる必要はありません。普段食べているごはんやパスタ、パンなどの炭水化物にひと工夫するだけで、より多くの量のレジスタントスターチを取り入れることができます。
それは、熱を加えて調理したあとに、ゆっくり冷やすこと。熱を加えたあとに冷ますことで、炭水化物に含まれるでんぷんが消化されにくいレジスタントスターチに変化するのです。温かいごはんよりも冷えたごはんを、温かいパスタよりも冷製パスタを、焼き立てパンより冷ましたパンを食べてみましょう。
ただし、冷やすスピードには注意が必要です。急速に冷凍しても、レジスタントスターチは増えません。一番レジスタントスターチが増える温度は4℃程度といわれているので、ゆっくりと時間をかけて冷ましましょう。
また、冷ましたあとに再び温め直すと、せっかく増えたレジスタントスターチが元の量に戻ってしまうので、温めずに食べるようにしましょう。
冷えた炭水化物のおいしい食べ方を紹介!もっとたくさんレジスタントスターチをとるには?
「冷えてしまったごはんって美味しいの...?」と思うかもしれませんが、普段から食べているおにぎりやサンドイッチなどの炭水化物は、冷めていても十分おいしいですよね。
また、忙しいときに冷たいお弁当をそのまま食べる人も多いですが、これは実は手間が省けるだけでなく、レジスタントスターチも増えているため、健康効果も期待できる食べ方だといえます。
調理後すぐに食べるのであれば、冷やごはんに温かいお湯やお茶を注いだお茶漬けにしても大丈夫です。
さらに多くのレジスタントスターチを摂取したい場合は、『精製していない炭水化物』を食べましょう。例えば、白米ではなく玄米、白いパンよりも全粒粉パンを選んでみましょう。また、日本のお米のような短粒米よりも、タイ米などの長粒米のほうが、より多くのレジスタントスターチを含んでいます。
そのほか、お米やパンなどの主食以外にも、じゃがいもや豆類などの炭水化物を含む食品も、冷まして食べることでレジスタントスターチの摂取量を増やすことができます。
普段食べるものにひと工夫するだけで摂取でき、スッキリお通じとダイエットに効果的なレジスタントスターチ。毎日の食事にぜひ取り入れていきましょう!
[文・構成 BifiXヨーグルトマガジン編集部]
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