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ビューティー

猫背を治したい人必見!2分でできる正しい姿勢の作り方

2017.06.02

子どものころ、「背すじを伸ばしなさい!」と叱られた経験はありませんか? 大人になってからも、「気をつけてはいるんだけど、気をぬくとつい背中が丸まってしまう...」という人は多いはず。猫背がくせになってしまうと、見た目が美しくないばかりか、健康にも悪影響が出てきます。

今回は、早稲田大学保健体育科目「姿勢と健康」講師で、虎ノ門カイロプラクティック院院長の碓田拓磨先生に、猫背の危険性と正しい姿勢について、お話をお伺いしました!

体と心をじわじわ蝕む...猫背の怖い影響って?

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気づくと背中を丸めて歩いていたり、仕事や勉強、家事をしていませんか? 実は、猫背になると、さまざまなデメリットが出てくるんです。

「まずは、体の不活性化が挙げられます。猫背になると胸が縮こまってしまうので、必然的に呼吸が浅くなります。それによって基礎代謝が下がり、太りやすくなると言われています」(碓田先生)

また、猫背はおなかの調子に影響してしまうことも。

「猫背の状態だと、胃腸が押しつぶされるような形になりますよね。それによって食べたものの消化・吸収が悪くなり、お通じが滞ってしまいやすくなります。また、背中が丸まってしまうことで背骨の中を通っている自律神経が圧迫され、血液の循環や内臓の働きが低下することも、お通じが整わない原因になってしまうんです。

他にも、背中が丸まると、背骨や体にかかる重量(負荷)が増すため、腰痛や肩こり、頭痛、椎間板ヘルニアなどのリスクも高まるといわれています」(碓田先生)

胃腸が圧迫されることで胃下垂や胸焼けの原因になることもあるといいます。また、体だけでなく、心にも影響を与えることがわかっているのだそう。

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「背中が丸まった状態では『さあ、頑張るぞ』という気持ちにはなかなかなれませんよね。そのため、仕事や勉強、家事にやる気が起きなかったりと、気持ちも不活性化してしまいます」(碓田先生)

碓田先生曰く、猫背は「虫歯のようなもの」。歯磨きをさぼる日が続くといつの間にか虫歯になっているように、猫背がくせになってしまうと、少しずつ体と心の元気がなくなってしまうということですね。では、そこから脱却するためには、どうずればよいのでしょうか?

背筋を伸ばすだけで"筋トレ"に!?必要なのは"キープする力"!

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碓田先生によれば、姿勢を正すことは、それ自体が立派な筋トレになるのだそう。正しい姿勢をキープするのが難しいのは、それに必要なバランス感覚や筋肉が足りていないからだというのです。

「姿勢を正せば肩こりや腰痛が改善したり、代謝が上がってダイエット効果が期待できたり、胃腸の調子やお通じが整ったりと、さまざまなメリットがありますが、一時的に背中をまっすぐにしたからといって、すぐに効果が出るわけではないですよね。正しい姿勢をキープできるだけのバランス感覚、筋力、体力が備わって初めて、そうした効果が実感できるんです」(碓田先生)

つまり、意識して正しい姿勢を続けることで筋肉や体力がつき、健康になれるということ。ピンと伸びた背すじは、「健康の証」として、結果的に身につくものなんですね。

では、正しい姿勢をキープするための方法をご紹介します。

猫背を治そう!背筋を伸ばした正しい座り方

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立っているときは、腰が少し反っていますよね。碓田先生によれば、座っているときもその状態を保つのが理想なんだそうです。

意外なことに、人体の構造上、立っているときよりも座っているときのほうが、正しい姿勢を維持するのは難しいとのこと。そのため、座っているときの姿勢がよくなれば、立っているときの姿勢もおのずとよくなるのです。2分もあればすぐにできる、正しい座り方を教えていただきました!

<碓田先生直伝・正しい座り方>

  1. まっすぐ立って、立っている時の腰のカーブを覚えておく。

  2. その腰のカーブを座った時に再現する。

  3. 腰に両手を当てて、背骨の両脇にある背筋を触り、硬さをチェックする。

  4. そのまま少し上を見ながら前かがみになり、背筋が硬くなっているか確かめる。

  5. 少しずつ上体をまっすぐに起こしていく。

  6. 背筋が柔らかくなるポイントを探す。

上体を戻していくと、ふっと背筋が軽くなるのを実感できるはず。その状態が正しい姿勢です。

「背筋が柔らかくなるのがわからない場合は、腰の反り具合が不十分だったり、体が十分に起こせていない可能性があります。腰が反っている状態を意識し、背筋が柔らかくなるポイントまで上体を引き起こしてみてください」(碓田先生)

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正しい座り方の状態をキープするには、バランス感覚と筋肉の微調整が必要なので、自然と筋トレになります。お尻が沈んでしまうと骨盤を立てるのが難しいので、ソファやベッドなどの柔らかい場所は避けましょう。座面が斜めになっている椅子も、同じく骨盤を立てづらいのであまりおすすめしません。

食事中・仕事中に姿勢を正すのを習慣にしよう!

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正しい姿勢に慣れていないと、数分間キープするだけでも結構くたびれるかもしれませんが、それが筋トレ・体力作りになっている証拠なのだそうです。

「多くの人が、食事や仕事は座ってしますよね。その間に姿勢を正すことを習慣化すれば、とても効率的に筋力をつけることができます。また、食事中は背すじが伸びていたほうが消化吸収もよくなり、自然とおなかもスッキリします。毎日の食事のときだけでも、この姿勢を保つことを心がければ、より消化吸収がよくなって、さらに健康に近づけると思いますよ」(碓田先生)

猫背は健康と美容の大敵。背筋をピンと伸ばして食事をとったり仕事をすることを習慣づければ、体も心も、もっとスッキリするかもしれませんね。簡単にできるので、ぜひ毎日心がけてみてください。

一般社団法人日本姿勢教育協会理事 / 虎ノ門カイロプラクティック院院長 / 早稲田大学保健体育科目「姿勢と健康」講師 碓田 拓磨

この記事の監修者

一般社団法人日本姿勢教育協会理事 / 虎ノ門カイロプラクティック院院長 / 早稲田大学保健体育科目「姿勢と健康」講師
碓田 拓磨

早稲田大学社会科学部卒業後、米国アイオワ州パーマーカイロプラクティック大学でカイロプラクティックを学び、ドクター・オブ・カイロプラクティックの学位を取得。著書に『心と体が変わる姿勢のつくりかた』(洋泉社)、『健康な人はなぜ姿勢がいいのか』(主婦の友社)、『即効1分間キャットレッチ 肩こり・腰痛 こんなにラクになるなんて』(青春出版)など。

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