やせやすいのは生理直後!生理周期を味方につけたダイエットのコツ
夏が近づく今、ダイエットを計画している女性も多いはず。でも、「どうしても食欲が抑えられない日がある」「なぜか顔や脚がむくみやすく感じる日がある」なんて悩んだ経験はありませんか?
その理由は、"女性ホルモンの働き"にありました。女性の身体は、女性ホルモンの影響により、1か月の生理周期のなかで、"ダイエットに適した時期"と"ダイエットに適さない時期"があるんです!今回は麻布十番まなみウィメンズクリニック院長の今井愛先生に "ダイエットを成功させるための生理のリズム"を教えていただきました。
女性ホルモンと心や身体への関係って?
女性ホルモンには、黄体ホルモン『プロゲステロン』と、卵胞ホルモン『エストロゲン』があります。2つのホルモンは、生理周期にあわせて体内で分泌量が増減します。このホルモンの働きが、女性の心身に深く関わっているんです。
まず、2つのホルモンの主な働きと特徴についてご紹介します。
◎黄体ホルモン『プロゲステロン』
妊娠に備えるホルモンです。排卵後から月経がスタートするまでに多く分泌されます。
①身体に水分をためこむ働きがあり、むくみやすくなります。
②皮脂分泌を促します。肌荒れや吹き出物を引き起こします。
③イライラや憂うつなど、精神を不安定にします。
◎卵胞ホルモン『エストロゲン』
"女性らしさを司るホルモン"とも呼ばれます。排卵日辺りに多く分泌されます。
①皮膚や髪に、ハリや潤いを与えます。コラーゲン合成を促進します。
②乳房の発育を促します。
③安定した精神を保ちます。
ダイエットには生理のリズムをいかそう
ダイエットを行う場合には、女性ホルモンの働きのどのようなことに注意したらいいのでしょうか?
生理周期を28日とした場合を例に、【1】生理中(生理から7日間)、【2】排卵前の週、【3】排卵後の週、【4】生理前の週と4つの時期に分けて、もう少し詳しく見てみましょう。
※グラフは生理周期を28日とした場合の例です。個人差があります。
【1】生理中の週(生理から7日間)......ダイエットはひと休みしてボディケアを
心も身体も敏感になるため、ダイエットはひと休みするのがおすすめです。生理開始から排卵日までは基礎体温が下がり、低温期になります。激しい運動や食事制限などの無理をせず、マッサージなどのボディケアを行いましょう。食生活では貧血対策として、鉄分をとることを意識しましょう。
【2】排卵前の週......ダイエットをスタートするならココ!
卵胞ホルモン『エストロゲン』が多く分泌されます。気持ちも体調も安定し、女性らしい魅力が高まる時期です。ダイエットを行うのには、この時期がベスト!新しいトレーニングや食生活の見直しなど、チャレンジしたいことがあるなら、このタイミングでスタートするとよいでしょう。
【3】排卵後の週......ダイエットは少しずつペースダウン
黄体ホルモン『プロゲステロン』が多く分泌され、『PMS(月経前症候群)』という体調の変化がはじまります。イライラや憂うつといった気持ちの不安定がおこったり、顔や手足がむくみやすくなります。排卵後は基礎体温が上がり、高温期に入ります。
ダイエットはペースダウンする時期です。運動をするなら、ヨガやストレッチ、ウォーキングなど、身体に負荷がかかりすぎないようなものを取り入れて。体重を落とすよりも現状維持を心がけ、食生活を整えて。むくみやすい時期なので塩分摂取を控えることを意識しましょう。
【4】生理前の週......食欲増加にご注意を!
【3】に引き続き、黄体ホルモン『プロゲステロン』が多く分泌されることにより、『PMS(月経前症候群)』が引き起こされます。心も身体もセンシティブになりやすい時期です。どのような影響が現れるかには個人差がありますが、頭やお腹が重く感じたり、体調が整わない場合もあります。また、むくみにより、一時的に体重が増加することも。生理が終わる【2】の時期まで、負荷のかかるダイエットはお休みしたほうがよいでしょう。ゆっくりお風呂に入る、睡眠を十分にとるなどして、しっかり休養しましょう。
食欲が増しやすくなることもありますが、「甘いものをガマンできなかった」なんてことがあっても、あまり落ち込まないようにしましょう。とはいえ、食べ過ぎには注意してくださいね。
女性ホルモンと生理周期の関係を考えると、ダイエットをスタートするのは【2】生理直後~排卵前の週が最もよいとえるようです。エステや美容室などのお手入れこの時期に行うのがベター。キレイに磨きをかけてくださいね。
生理周期はおなかの調子にも関係
「生理前や生理中はおなかの調子が気になる」という女性もいますよね。実は、女性ホルモンの働きは、おなかの調子にも関わっていました。
【4】の生理前に分泌される『プロゲステロン』には、大腸のぜんどう運動を弱める働きがあり、お通じが滞りやすくなります。この時期は、食物繊維など、おなかの調子を整える食材を積極的にとりましょう。
【1】の生理中には、子宮や血管を収縮させる働きを持つ、『プロスタグランジン』というホルモンが通常より多く分泌されます。このホルモンには腸管の動きを促す働きがあるため、おなかをくだしやすくなることもあります。冷えは血流の滞りを招き、痛みなど不快な症状として現れることも。暑い時期であっても下腹部を冷やさないように注意しましょう。
[文・構成 BifiXヨーグルトマガジン編集部]
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