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生活のヒント

癒されたい人に!「森林浴」がストレス解消にいい理由って

2018.07.02

「なんだか最近疲れ気味」「気分転換したい」というあなた。リフレッシュに『森林浴』はいかがでしょう?「なんとなく癒されそう」なイメージがある『森林浴』、そう感じる理由がちゃんとあるんです!

今回は森林総合研究所森林管理研究領域の香川隆英先生監修のもと、『森林浴』の魅力と効果的な楽しみ方についてお届けします。行楽シーズンの前にチェックしてみてくださいね。

『森林浴』でリラックスできるのはなぜ?木の香りにも秘密あり

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ハイキングやピクニックなどで「自然のなかにいると不思議と気持ちが落ち着く」という経験がある方は多いと思います。では、なぜそう感じるのでしょうか?

『交感神経』と『副交感神経』がある『自律神経』のなかでも、香川先生によると「『森林浴』により、『副交感神経』の働きが飛躍的に高まる」、「『交感神経』がおだやかになる」という研究結果があるのだとか。リラックス時には『副交感神経』が、興奮時や緊張時には『交感神経』が高まるため、「『森林浴』で心身がリラックスする」といえるのだそう。また、「ストレスに深く関わるホルモン『コルチゾール』の濃度が低下した」という研究結果もあるのだとか。

それから、木々のさわやかな香りにも秘密があるんです!樹木が発散する揮発性物質(フィトンチッド)には、人をリラックスさせ、『免疫能』を高める効果があることがわかっています。「森で深呼吸するとスッキリする」のも納得ですね。

週に1度が理想!『森林浴』の効果的な楽しみ方

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では、実際の『森林浴』はどうやって楽しむのがよいのでしょうか?

場所:小1時間で散策できる広さの森や公園

芝生広場や遊具だけの小さな公園では、周辺の排気ガスや騒音といったストレス要因があるため、あまり好ましくないそう。とはいえ、「山奥に行けばよい」というものでもありません。うっそうとして暗く、手入れがされていないような森林や遊歩道は人の不安感をあおってしまいます。木々の間からこもれ日が差し込み、遊歩道を小1時間程度で散策できるくらいの広さの森や公園がよいでしょう。

頻度:週に1度が理想

香川先生によると「『森林浴』のあとに、『免疫能』が高まり、抗がん機能のある『NK(ナチュラルキラー)細胞』の活性が1週間以上持続した」という研究結果もあるそうです。森が遠くてなかなか行けない......という方はせめて「月に1度は森林や里山、週に1度は樹木や水辺のある大きな公園に行く」など、休日のおでかけは自然の中で過ごすのを定番にしてもいいかもしれませんね。

時間:午前中や夕方前の快適な時間帯

暑さや寒さを感じず、心地よく過ごせる時間帯がおすすめです。また、リラックスやストレス軽減といった効果は、たった15分ほどの『森林浴』でもあらわれるそう。

やり方:ゆったり過ごしてOK!軽い運動も効果的

散策だけでもいいですし、座ってくつろいだり、横になって休んだりしてもよいそう。また、ノルディックウォーキングやストレッチ、ヨガといった軽く身体を動かす有酸素運動もリフレッシュには効果的です。

『森林浴』の効果を十分に得るためには、「森林の美しい風景を眺める、爽やかな木々の香り(フィトンチッド)を嗅ぐ、柔らかい土を踏む、小川のせせらぎや野鳥の声を聞く」といった、五感を使って自然を体感することがポイントになるそう。自然を感じながら、ハーブティーを味わうのもおすすめですよ。

ストレスでおつうじが滞りがちな方にも◎

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女性が抱えがちなおつうじの滞りや下りといった悩み。その要因の一つにストレスがあります。ストレスは自律神経のバランスを崩しますが、前述した『副交感神経』は、消化液の分泌や腸のぜん動運動など、おなかの調子にも関係します。そのため、ストレスにより自律神経が乱れると、おつうじの乱れを引き起こす原因にもなりえます。

「ストレスも多いし、おつうじも乱れがち......」な方は、"森林浴"を楽しみながら、心身ともにスッキリ!な状態をめざしては?

香川先生によると、『森林浴』を行う際には、"安心感"を持てることが大切なのだそう。とくに女性の場合は、一人で森のなかに入ると不安を感じることもありますよね。家族や友人など、親しい人と歩いたほうがマイナス要因が減ってリラックスできるそうです。

お天気のいい日は、親しい人と一緒に自然のなかに出かけて、心身ともに日ごろの疲れをリフレッシュしてくださいね。

[文・構成 BifiXヨーグルトマガジン編集部]

農学博士 / 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林管理研究領域 研究専門員 香川 隆英

この記事の監修者

農学博士 / 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林管理研究領域 研究専門員
香川 隆英

京都大学農学部修了後、農林水産省を経て、平成28年まで森林総合研究所環境計画研究室室長、現在は研究専門員。専門は森林セラピー、フォレストスケープ・プラニング(森林景観計画)、森林アメニティ論。著書・共著に『森林セラピー』(朝日新聞出版)、『森林医学』・『森林医学Ⅱ』・『自然セラピーの科学』(朝倉書店)ほかがある。

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