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生活のヒント

梅雨のだるさを解消!元気にすごすコツは懐かしのアノ健康法にあった!?

2019.07.03

梅雨になると身体がだるくてむくみやすい。憂うつで肩がこり、おなかの調子もイマイチ...。最近では「梅雨だる」とも呼ばれる、梅雨の不調に悩んでいませんか?今回は東洋医学の第一人者である根本幸夫先生に、梅雨に不調が起こる原因と対策を教えていただきました。汗をかいた部分を乾いたタオルでこするだけでだるさが楽になりますよ。

身体も心も低空飛行...梅雨の不調は「湿気」が原因!?

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東洋医学では強い湿気が心身の不調を引き起こすと考えられています。これを「湿邪(しつじゃ)」といい、身体の「水(すい)*」のバランスを崩して、さまざまな不調となって現れます。

*東洋医学では「気(き)・血(けつ)・水(すい)」3つの要素が、バランスよく身体をめぐっている状態が健康であると考えます。西洋医学での分類とは異なりますが、「気=エネルギー」「血=血液、栄養」「水=汗や涙など、血以外の体液全般」に相当するともいえます。

「湿邪の影響が最も出やすいのは皮膚。毛穴にたまるようにジワッとかく汗が皮膚にダメージを与え、かゆみや湿疹として現れます。次に皮膚の表面にたまった汗が筋肉や関節に負担をかけて、首や肩のこり、腰痛の原因になります。胃腸が弱い場合はおなかにガスがたまりやすく、おなかの張りやお通じのゆるみになります。精神や心に現れると、気持ちがうつうつとして落ち込みやすくなります」(根本先生)

また、冷房で汗が冷えることも不調の原因になります。冷房があるオフィスや電車では、首にスカーフをまきカーディガンを羽織るなど、冷やさない工夫を。自宅で気をつけたいのは就寝中のパジャマ。就寝時はよく汗を吸いとる、長袖のパジャマを選びましょう。

タオルでゴシゴシこするだけ。「乾布摩擦」で汗を拭きとる!

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タオルで皮膚をゴシゴシこするだけ。おなじみの健康法「乾布摩擦」で、湿邪による心身の不調を解消しましょう!

やり方としては、だるさや倦怠感を引き起こす汗を拭き取るのが基本です。「薄手のタオルや手ぬぐいで皮膚をこする『乾布摩擦』で余計な水分を拭き取ります。背中や腕、重くなった手足をこするだけでもだるさが楽になります」と根本先生。

乾布摩擦のポイント:むくみによいツボを中心に刺激する

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足三里=ヒザの皿の下にある突起した骨から外側にある、指幅4本分下のところ。
乾布摩擦の際は、足三里から足首までをこすります。

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湧泉=足裏、中央よりにあるくぼみ
乾布摩擦の際は、湧泉を中心に足の裏全体をこすります。

とくに下半身がむくみで重く感じる場合にはむくみによいツボを中心に足全体を乾布摩擦でこすって刺激すると効果的です。ツボの場所にお灸をするのもおすすめ。

あずき、はとむぎなど「水」のめぐりをよくする食材も◎

水分代謝をたすける食材や胃腸によい食材で、身体の内側からも湿邪対策を心がけましょう。

水のめぐりをよくする:あずき、はと麦、とうもろこしのひげ

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水分代謝を促し、尿作用がある「あずき」は煮汁ごと食べるようにして。同じく利尿作用がある「はと麦」「とうもろこしのひげ」は市販のお茶を利用すると手軽です。「スイカ・とうがん・そらまめ・黒豆」も「水」のめぐりによい食材です。

何より「水分を摂りすぎないこと」もポイント。夜中に何度もトイレに起きるような場合は、身体が排出できないほど水分を摂っている可能性が。暑いからといって、冷たい飲み物を摂りすぎると消化吸収の働きを低下させてしまいます。

胃腸をサポートする:大根おろし+しょうが

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胃腸が弱っているときには消化をたすける大根おろしをおかずのおともに。冷たいものを摂ると胃腸の調子が気になる人は、身体を温めるしょうがを少量すりおろして大根おろしに混ぜて。

暑気あたり:びわの葉のお茶

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ムシムシした暑さがツライときには、江戸時代から飲まれていたというびわの葉のお茶がおすすめ。

食生活で避けたいのは「脂っこいもの、甘いものの摂りすぎ」。体力をつけようとしてステーキのような脂質が多いメニューを選ぶと胃腸にも負担がかかります。塩分や油分を控えめにした薄味の和食を腹7~8分目に食べることを心がけましょう。疲れたときに欲しくなる甘いスイーツも食べすぎは禁物です。

「日本の四季折々にあった健康法が必要です」と根本先生。ご紹介した方法で梅雨のだるさを解消してくださいね。

[文・構成 人生100年時代を腸から。BifiXヨーグルトマガジン編集部]

薬学博士 / 漢方平和堂薬局 店主 / 横浜薬科大学 特任教授(漢方和漢薬調査研究センター長)<br> 根本 幸夫

この記事の監修者

薬学博士 / 漢方平和堂薬局 店主 / 横浜薬科大学 特任教授(漢方和漢薬調査研究センター長)

根本 幸夫

東京理科大薬学部、および東洋鍼灸専門学校を同時に卒業。竹山晋一郎に鍼灸を学び、楊日超に中医学を学ぶ。東洋医学の第一人者であり、監修・共著を含め、数多くの書籍を手がける。主な著書に『実用東洋医学』、『マンガでわかる 東洋医学』(ともに池田書店)、『おうちではじめよう! 漢方生活』(かんき出版)など。

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